2023年7月16日に、憲法リテラシー2023:4. 憲法の修正を実施した。
内容は以下の目次にある通り。
前半に、1. 憲法改正の文脈、2. 憲法改正 / 修正、3. 憲法の三重の防壁をやり、10分間の休憩の後、
4. 日本の憲法改正と、5. 憲法改正の限界をやった。
オープニングとインターミッションに参加者の人がボーッと待ってる時間あるんですけど、退屈しないようにポツダム宣言穴埋めクイズを用意しました。「へっ、なんでポツダム宣言?」って思う人もいるかもしれないけど、そこが日本国憲法の出発点っすよ。いや、今の日本国の起点と言った方が正確ですね。
ポツダム宣言まるごと暗記してる人いたら、やや気持ち悪いけど、読んでいけば穴の部分にどんな言葉が入っているか、わりと想像つきます。やってみて下さい。解答は下にあります。
ポツダム宣言穴埋めクイズ
答え合わせ
どうですか?
わりと当たりませんでした?
なんだかんだ言って、この現実が我々の出発点なわけで、なんだかんだ言う時は、そこんとこよろしく。
レビュー
日本は敗戦を認めた以上、ポツダム宣言を受諾せざるを得なかったのであり、民主主義的な憲法も受け入れる必要があった。確かにその意味において「現憲法は押し付け」とする意見があるのは理解できないわけではない。
しかしながら日本という国が、それまで行ってきた天皇を中心とする専制主義的な流れが否定されたのであり、大東亜共栄圏と言う名の元における植民地支配を真摯に反省することが求められ、国として生まれ変わらなければならない状況であったのであれば、民主主義の受け入れはむしろ当然の流れであり、不可逆的なものでなければならなかったはずだ。
にも拘らず、今日の様な改憲論議が起きていることは、戦争に対する十分な反省がないまま、A級戦犯岸がその後日本の首相になり、今の政治に繋がっていることが大きな要因だと思う。憲法の押付けよりも戦犯を政治家にするという米の策略の方がよほど問題で、こうした政治体制の日本への押付けや米による司法への介入が日本の民主主義を徐々に壊す土壌を築いてきたと言っていいと思う。
憲法改正の際にここだけは変えてはいけないとする部分が日本国憲法にもあるとは思っていなかった。自民党草案で前文は完全に壊され、97条が丸ごと削られており、政治家自身が憲法をどう変えてもいいと思っている節があったからだ。
投票法は改正する必要がある。そのための行動をとって行こうと思っている。
吉野 俊行
そう、憲法という概念は、法律とは根本的に違うものなんですよ。なんでもかんでも変え放題と思っている人はそこを誤解している。
国民投票法がザルになってしまったことが悔やまれます。自民党は長年かけて憲法改変のため着々と手を打っており、国民がそれに気づかないまま今に至っているのだと思います。
有権者の過半数はおろか総投票数の過半数でさえなく、有効投票数の過半数で憲法を変えることができる、しかも最低投票率の規制もない。安倍政権になってから投票率を下げるための愚策がいくつも実施され、これにも気づいていない人が多いと思われます。
以前なら選挙公報は防災無線で何度もアナウンスされていましたが地域によってはこれが全くなくなり、投票締め切り時間が繰り上げられるなど、民主主義の根幹を揺るがす事態が生じています。また、白票に意味があると信じる人が多いことが懸念されます。白票は無効票にしかなりませんが、投票したい候補がいないことの意思表示、賛成でも反対でもないことの意思表示と、いい大人が信じ込んでいる状況は打開が難しいでしょう。
国民投票に持ち込ませない、そのためには発議させないことが重要になるでしょう。どう行動したら止められるのか考えなければなりません。
杉下 麗
国民投票法を改正するのは今からでも遅くないと思うんですが、あの国会が・・・今のままじゃ、実質的に有権者のたった四分の一の賛成で憲法変えられてしまうということをもっと周知しないといけないと思ってるんですが。
日本国憲法の”修正”に関しての守りの厚さを知り、権力者に認めさせた民の権利等の重要性と脆さに気付かされ、これらを忘れることのないようにという先人たちが後世の私たちに残したメッセージを受け取ったかのような気持ちになった。最近の国会でのれいわへの懲罰動議など、悪いシナリオへの布石、予行演習のようで気持ちが悪い。戦争に向かいたくない個々の思いを、どうやったら繋げて、輪にして、広げていけるのか・・。とりあえず、「個」としての私は、身近な人々に、この講座で学んでいることを伝えていこうと思う。
僕も憲法は後世へのメッセージの塊だなあと思います。だから、憲法リテラシー・プロジェクトに「人類の物語」という副題をつけたんです。
これまでの回の憲法の基礎的な内容から、今回で現在の日本の課題に近づき、改めてこのトピックをどう広められるか考えています。友人同士の会話では、憲法の話であっても改正となると政治にかかわるので会話しにくいのですが、歴史の話、例えばドイツのヒトラーは合法的な手続きで独裁者になったなどの話は響くことはありました。この憲法リテラシーのような内容を横展開できたらどこが可能かと考えています(いまだいいアイディアはないですが)。昨年開催時に、テキスト化のような話を聞いたような気がしています。
Naoko
横展開していって、国民のリテラシーを上がっていかないとですね。最終的には個々人が判断することですが、その前にもうちょっと理解しておかないといけん。テキスト化も含めて、憲法リテラシー・プロジェクトの予定はてんこ盛りなんですが、時間、人、お金が足りてないです←全部や🤣。
憲法改正の限界である永久条項を全てゆうゆうと超えて来る「自民党の憲法改正案」は違憲そのものなのに、それを平然と国民に出してくるような与党は存在自体が憲法違反です。 もう抵抗権の行使しか考えられません。
翔空
憲法は他人ごとではなく自分が生きていくのに深くかかわっていることなので、みんなこれを見たほうがいいと思う。私みたいに今まで勉強したことのない人でも、とても分かりやすい内容でした。
そうなんです。憲法はもろ自分ごとなんです。
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