憲法リテラシー　SEASON 4（三日間コース）受講生受付中！

2024-12-202024-12-24

Contents

目的

憲法という概念、それが生成されてきた歴史、それが存在する意味など、歴史的・思想的・政治的背景を理解することで、現在、日本の政治家が議論している憲法改正案に対する自分の姿勢を受講者が自分で決めることが出来るようになることです。

概要

2022年から、数ヶ月から1年の憲法リテラシー・コースを毎年一回行なってきました。一回限りのダイジェストもやりました。長期間になると途中で息切れがしたり、都合が悪くなったり、その一方で、一回２時間だけだとなんとか参加できるが、結局、言葉だけ覚えて本質的な理解は以前と変わらなかったり、全ての人にとって最適な形は見つからないようです。

内容に関しても、「そんなことは分かってる」から、「学問的過ぎる」まで、あるいは「歴史的背景の話が面白い」から「それはいいから、早くケンポウ９ジョウとキンキュウジタイジョウコウの話をしてくれ」まであります。それぞれ個人の置かれている社会や関心領域の違いによって、そのような違いが出てくるのは当然でしょう。

但し、明確にしておきたいのは、憲法リテラシーのコースは、何かの試験勉強の補助が目的でもないし、運動家の育成が目的でもないということです。普通の社会生活を送っている国民が個人として憲法について理解しているべきことを知ってもらおうというのが趣旨です。明日、憲法改正の国民投票があれば、賛成であろうが反対であろうが、すべての国民が自分の頭で自分の意見をすっきりと決められること。結局、それが国民主権の意味であり、憲法の土台であるべきなのです。

どんな学問でも同じでしょうが、憲法学という分野には様々な学説があります。憲法リテラシーでは、ある一つの方向に誘導することが目的ではないので、オーソドクスな本流の学説、通説に従って解説していきます。そうすることで、今、世間に奇妙な意見が蔓延していることがかえって浮き彫りになる可能性がありますが、それを一つずつ指摘する時間はないので、それは受講者の仕事となります。コースの進行中、少数意見に触れる時は、それを明示します。

今回は、これまで6回から12回で行っていた内容を3回にまとめてやります。1回2時間です。内容は下記の通りです。これまでの受講者総数は約300人ですが、3、4回で完結するコースを何度も繰り返す方が、出来るだけ多くの人に行き渡るという点で効果的ではないかという憶測に基づいて、2025年はこの形式を何度かする予定です。

年末年始は時間が取れないという人と、年末年始しか時間が取れないという人に分かれると思いますので、SEASON 4は後者の人が対象になります。

内容

DAY1では、一般理論としての憲法改正の意味と、日本の文脈における具体的な改憲の両方を扱います。憲法はどこまで変えることが出来るのか、現実的に変える可能性はあるのかなどの話が含まれます。

DAY2では、そもそも憲法とは何か？法律とはまったく違う概念です。どうやって人類はそんなものを持つことになったのか、その憲法に含まれている成分は何なのか、そして日本の憲法はその人類の憲法生成史のどこかに位置付けられるのかなどの話が含まれます。人気の高い「押し付け憲法」論にも触れることになります。

DAY3では、主に自民党憲法改正本部と憲法審査会の資料をもとに、憲法改正のもっとも熱い争点になっている問題を分解して説明していきます。三つの争点が中心になります。一つ目は個人と家族という概念、二つ目は第9条に関わる自衛権という概念。ここには存立危機事態という概念も含まれます。三つ目は緊急事態条項。国家緊急権という一般論から説明します。国民民主党が主導している改正案についても触れます。