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人を殺すことを殺人と呼ぶのは、他の言い方がないくらい中立的な言葉遣いだが、我々は、殺人を実行した人を時にはテロリストと呼び、また時には英雄と呼ぶ。それを左右するのが、ケイトリンさんがよく使う「narrative」だ。僕はこれをそのまま「ナラティブ」と書いたり、「物語」と訳したりしている。どちらが適切かいつも迷う。
同じ1人の人間が、嫌悪を込めて「ムジャヒディン」と呼ばれていたかと思えば、ある日、輝かしい響きの「フリーダム・ファイター」と呼ばれるようになり、そして、また邪悪な「テロリスト」と呼ばれる。例えば、オサマ・ビン・ラディン。
彼を殺害したアメリカ海軍の特殊部隊・SEAL Team 6は、テロリストか?いや、英雄だ。ハマスの幹部イスマイル・ハニーヤを暗殺したネタニヤフはテロリストか?いや、英雄だ。それが、ほとんどの日本人が取り込まれている西側ナラティブだ。
この記事は、我々が信じて止まないナラティブの再考を促している。とりあえず、そこから取り掛からないと先へは進めない。多くの日本人にとって、とても重要な指摘になっている。
[原文情報]
タイトル:Where Does The Aggression Really Begin?
著者:Caitlin Johnstone
配信日:Dec 19, 2024
著作権:こちらをご覧ください。
原文の朗読:こちらで聴けます。
ニューヨーク検察当局は、今月初めに健康保険会社のCEOのブライアン・トンプソンを射殺したとされるルイジ・マンジョーネを「テロ行為としての殺人」で起訴した。
このニュースは、ハアレツ紙(Haaretz)の「民間人などいない。誰もがテロリストだ: イスラエル国防軍兵士がガザのネツァリム回廊での恣意的な殺害と横行する無法を暴露した」という見出しの記事とほぼ同時に報道された。この記事には、ガザで民間人を殺害し、その処刑を正当化するために遡及的に殺害した民間人をテロリストに指定するというイスラエル軍兵士の証言が含まれている。
「われわれはそこで民間人を殺害しているが、その民間人はテロリストとしてカウントされている」と、最近除隊した将校はハアレツ紙に語った。
この2つの話を合わせると、アメリカの中央集権的な権力の傘の下で 「テロリスト 」というレッテルが使われる用法について、多くのことを物語っている。
健康保険会社のCEOを撃った男はテロリストだが、ガザで組織的に市民を虐殺する人々はテロリストではない。民間人を殺戮している人々と戦っている人々がテロリストだが、非戦闘員は、彼らを殺すことを正当化するために、このテロ組織に属していると分類されている。
シリアのアルカイダ関連組織はテロリストであったが、現在はアメリカの傀儡政権であるため、すぐにテロリストではなくなる 。しかし、もうしばらくテロリスト認定しておく必要がある。なぜなら、イスラエルが最近行ったシリア領の強奪行為を正当化するためには、シリアがテロリストだらけだという主張が必要だからだ。
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