Yoshilog Live ニュース・レター No.7 (Oct 05 2023)

こんにちは。よしログです。

皆さん、お元気ですか?

僕は毎日「えぇえぇぇ?」を一人連発して、もう「えぇ?」の意味がなくなってきました。

一人の性倒錯者があれほど長期間に渡って、何百人もの(数千人という推定もありますが)子どもの人格を破壊する事件が現代日本で起きていた深刻さが報道からはどこにも感じられない。

圧倒的に異常な性倒錯者の問題であり、日本の芸能界の問題であり、日本のテレビ業界の問題であり、それらと癒着したあらゆる業界の問題でもあるのは、いろんな人が指摘している通りだと思います。しかし、それでも何か見落としているような、忘れものを思い出せないような気色悪さが残り続けてます。

ジャニーズ事務所が開業した1962年は、ビートルズがデビュー・シングル(A面:Love Me Do  / B面:P.S. I Love You)を出した年で、キューバ危機は絶頂、ケネディとフルシチョフの核戦争寸止めで世界が肝を冷やし、日本は高度成長に猛然と突入し始めた頃です。

個人史で言えば、僕は保育所に入れられる寸前でギャン泣きして阻止し、親が働いている間、家で一人で大人しく絵を描く道を進み、翌年幼稚園に上がり、美術で2年連続なんとか市民賞をもらったという人生初の業績を上げた頃でした。(←自慢)

その頃、池田勇人内閣は、所得倍増計画をぶちあげ、1961年から10年間で実質国民総生産を2倍にすると無謀にも豪語しましたが、それをたった4年で達成してしまった。

パリで五月革命が起き、マーティン・ルーサー・キング牧師とロバート・ケネディが暗殺され、ニクソンが大統領選に勝ち、プラハの春が壊滅させられ、『いちご白書』のコロンビア大学紛争が起き、日大闘争・東大闘争が激化し、円谷幸吉が自殺し、中国は文化大革命の真っ只中、ビートルズは、Revolution を、ローリング・ストーンズは Street Fighting Man を発表した1968年、ジャニーズは日本にフォーリーブスを投入した。

え?

フォーリーブスに恨みも何もない。しかし、この世界から何か日本だけプツンと途切れたような感覚は覚えてしまう。世界ではどこもかしこも、右であろうと左であろうと関係なく体制打破のうねりが起き、公民権の主張が爆発していた。その土石流の奔流のような世界から日本が最初から外れていたわけではない。

日大・東大闘争に代表される学生運動、発売禁止になった岡林信康の『山谷ブルース』、鶴見俊輔、高畠通敏、小田実らが組織したベ平連、文学では柴田翔の『されどわれらが日々』や高橋和巳の『憂鬱なる党派』などには、世界との共時性が見られる。しかし、ここが最後だった。1968年が日本が世界とシンクロした最後の瞬間だったように思われる。

日本ではジャニーズの世界が始まった。日本は、臭いものをカーペットの下にほりこんで、その上で踊る道を歩み始めた。何事にも決して真摯に向き合わず、隠蔽が全てに適用される社会。それがその時出来上がったような気がする。糸井重里的なものや吉本新喜劇とジャニーズは役割分担をして、日本はおちゃらけとお笑いと偶像崇拝の国へと向かっていった。

とすれば、ジャニー喜多川の長期間に渡る未成年の性的虐待事件は、関係者が知っていたかどうかという問題を超えて、日本が隠蔽を根本規範とする社会であることの象徴のように見える。

同じ年、国際勝共連合が結成され、会長に統一教会の初代会長久保木修己、名誉会長に笹川良一が就任した。

***

古舘伊知郎がブーヘンヴァルト強制収容所を訪問した動画の中に出てくる、この言葉を思い出してしょうがない。

いいや、あなたたちは知っていた。

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LIVE 情報

9月24日に憲法リテラシー2023・8 緊急事態条項を実施しましたが、文言上の話だけではピンと来ない部分もあると思いました。それで具体例として、緊急事態条項が実際に使われて、そこから独裁制になってしまったドイツの歴史を補講として追加することにしました。憲法リテラシーを受講していない方も参加可です。

前回、自民党憲法改正案の緊急事態条項をカバー出来なかったので、最初にそれをして、それから『LIVE 53 ナチスの創生』に入ります。量がちょっと増えるので、全部で2時間半くらいになると思います。

このクーポンコードで70%オフになります。:2SEKCHNF2S(*憲法リテラシー受講者は無料です。)EKCHNF

Web site の修理アップデート

1. 修理に時間がかかってますが、ようやく完全回復の目処がついてきました。現在、コミュニティの新規受付を停止していますが、完全回復しだい、それも再開します。

2. もうすぐ「憲法リテラシー2023」が終わりますが、それが終わったら第3ラウンドを始める予定ですが、皆さんのご意見を参考にしたいと思っています。やり方、スピード、含める内容、一回の長さ、その他どのような意見でも歓迎です。

3. 上記『LIVE 53 ナチスの創生』のような補講をする理由とも関係しますが、近現代史のコースを作るべきかどうかだいぶ長い間考えてます。近現代史が空白になっていて、それが理由で憲法や政治の話で自信を持って自分の意見を言えない、あるいはトンデモ理論を振りかざして訳のわからない歴史観を大声で撒き散らかす人たちに押し流されたくないという人は少なからずいるとアンケートを見て感じていたからです。しかし、近現代史と一言でいっても、人によってイメージするところはかなり違うでしょう。明治新以後の日本史とか、いや第二次世界大戦後の日本の政治史とか、あるいは近代ヨーロッパ史とか、アジア・アフリカ・中東・中南米から見た近代とか、全部をコンパクトに知りたいのか、じっくり時間をかけて理解したいのかとか、その辺の方針を決めないと前進出来ないなあと思っています。

4. 上の2と3について、もしご意見を頂ければ、とてもありがたいです。メールでもらうと整理しづらくなるので、下のフォームに記入していただければ助かります。

カブール・ノート

Kindle本『カブール・ノート 増補版: 戦争しか知らない子どもたち』を購入してくださった皆さま、ありがとうございました!とても嬉し有難いです。

また細かい修正を少し行いました。Kindle内でアップデートすると修正が反映されます。

kindleunlimited を利用されてる方は、購入せずに0円で読めますので、時間がある時に是非読んでみてください!

Amazon.co.jp 内で、レビューを書いてもらえる方がいたら嬉しいです。内容は好意的でも批判的でもどちらでも問題ありません。よろしくお願いします。

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