【Caitlin’s】ガザが私たちの姿を映し出す

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タイトル:Gaza Tells Us Who We Are
著者:Caitlin Johnstone
配信日:Nov 05, 2024
著作権:
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原文の朗読:
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何がより恐ろしいかを言い表すのが難しい時がある。ガザの虐殺そのものか、それとも、それを可能にしている社会全体の道徳の腐敗か。

ガザでの残虐行為には、数百万人の犠牲者がいる。アメリカ、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリアの人口を合計すると、約10億人が、集団的な良心が歪んだディストピアに生きており、全世界が目の当たりにする生中継の虐殺を自国の政府が支持するのを許していることになる。約10億人が、あまりに道徳的に破綻している結果、同じ人間が目の前でこのような悪夢を押し付けられるのを容認しているのだ。

これは特にアメリカ大統領選が熱を帯びる中で顕著だ。数千万もの有権者が、この虐殺を行っているシオニスト国家を支持することを誓っている二人の候補のどちらかに支持を投じようと、ガザ問題を頭の外に追いやっている。彼らはイスラエルの犯罪を、せいぜい左翼によるカマラのパーティーの邪魔をするうんざりする問題と見なしているか、最悪の場合、イスラエルの行動を全面的に支持している。

何と無意味で、虚無的で、魂のない生き方だろうか。真実、そして私たち自身の人間性への裏切りだ。そんなゾンビのような生き方に満足を見出すことなど、どうしてできるだろうか?現状維持のビートに合わせて無意識に歩き、人間の肉をむさぼり食うような存在である方が、生まれながらに叩き込まれた権力奉仕的な世界観から離れる際に生じる認知的不協和よりも、心地よいのだ。

ガザでの虐殺中に働いた医師のインタビューを私は聞いていた。彼は何ヶ月も前、IDF(イスラエル国防軍)が病院の避難を強制し、4人の未熟児をインキュベーターに残して死なせた話を語っていた。医師たちに「面倒を見る」と保証したにもかかわらず、数週間後イスラエル軍がその地域を掃討した時、その小さな体が腐敗して見つかったのだ。

その一件だけでも、どうしてそれが世界を停止させなかったのだろうか?どうして、私たち全員が立ち止まり、ここに至るまでのすべてを再評価することがなかったのだろうか?あの4人の赤ん坊が亡くなったことは秘密ではなかった。それは主流メディアのニュースで報じられ、私たちの目の前にあった。それでも私たちは何もしなかった。

そうした残虐行為が毎日起こっているのがここ13ヶ月の現状だが、それでも何も変わっていない。

私たちはこうして生きていかなければならない。人間の血にまみれた、よろめく夢遊病者たちに囲まれたこの虐殺的ディストピアで生きなければならない。西洋の私たちの生活はガザの人々の生活に比べ、はるかに快適だが、その分、はるかに真実から遠く、また人間の精神を養う力も乏しい。

私たちは嘘と病的な精神に浸かり、嘘と病的な精神を見、嘘と病的な精神を食べ、飲み、眠り、呼吸している。私たちの頭の中はゴミでいっぱいで、心は汚物で満たされている。そして私たちは、グローバルサウスの血と汗と涙の中を足首まで浸かって歩き回っている。この膿んだ文明こそが、西洋に支えられたガザでの虐殺が根を下ろせる唯一の土壌なのだ。

ガザの人々は、私たちがどんな人間であるか、そして私たちが何に成り下がったかの結果を被らなければならないが、私たちは、私たち自身の姿と、成り下がった自分の姿と共に生きなければならない。私たちは彼らの赤ん坊を殺し、朽ち果てさせているが、その腐った赤ん坊の亡骸は私たちの魂の中にある。

いずれにしても、いつかガザでの殺戮は終わりを迎えるだろう。しかし、その虐殺を生み出した私たちの内なる力は、ドローンや爆発音が消え去った後も長く生き残るだろう。

私たちは、そのように生きなければならない。これが自分たちであることを知りながら、生きなければならないのだ。

E N D

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