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トランプはロシアに寝返った。
トランプは裏切り者だ。
トランプはプーチンに丸め込まれた。
トランプは弱虫だ。
トランプはヨーロッパを捨てた。
トランプはNATOから脱退するつもりだ。
トランプはロシアと組んで、中国と対抗する。
トランプは何も考えてない。
・・・
まだまだ色々ある。
ヨーロッパの西側各国はもちろん、米国内でも民主党、共和党の別なく、「断固ロシアを討つべし」の声は大きい。トランプは全てを敵に回した。それは十分計算されていたことは、【Overseas-13】トランプの使者外交に書いたので、ここでは繰り返さない。

「全てを敵に回した」と書いたけど、その全てとは何なのか。古くは「軍産複合体(Military–Industrial–Media Complex – MIMC)」、今なら「軍産メディア・エンタメ複合体(Military-Industrial-Media-Entertainment Complex – MIMEC)や、「軍産メディア・学会・議会複合体(Military Industrial Media Academic Congressional Complex – MIMACC)と呼ばれるような既存の利益ネットワーク全体だろう。それをディープ・ステート(Deep State)と呼ぶ人もいるし、日本でなら単に既得権益層と呼んでいるものだろう。
ディープ・ステートという言葉は、今では陰謀論と切り離され、米議会でも、米メディアでも、ミアシャイマー教授やジェフリー・サックス教授のような米国の著名な学者の間でも、普通に使われているので、日本で受ける語感とは少し違うかもしれない。この辺のことについては、下の記事に書いたので、ここでは繰り返さない。

トランプ政権は相当の準備をして、この戦いに臨んでいるように思われる。敵はあまりに大きい。トランプの火のつきやすい気性で、これを遂行できるのだろうかとも思う。最初に列挙したように、ウクライナ戦争を終結しようとするだけで、攻撃の矢は四方八方からやってくるので、どの矢にも足をすくわれずに乗り切れるかどうかは分からない。戦争は敵の養分の元なので、彼らにとって戦争は起こり続けなければいけないから必死だ。閣僚には精鋭を集めたようだが、ヘマをするメンバーが出てくる可能性も十分にある。
国内政治から外交まであまりに多くの戦線を同時に開き過ぎのように見える。しかし、これも全方面で同時に戦闘をしかけて敵を圧倒する作戦なのだろう。とてつもない賭けだと思うが、それ以外に勝ち目がないという計算になったのだろう。
もしウクライナ戦争の終結ができなければ、それはトランプ政権が既存体制(MIMACC、ディープ・ステート、既得権益層等々)の大きな力に屈したということになる。
だから、二重の意味で、ウクライナ戦争は終わらなければならない。
[原文情報]
タイトル:Anyone Who Wants The Ukraine War To Continue Is A Monster
著者:Caitlin Johnstone
配信日:FEB 20, 2024
著作権:こちらをご覧ください。
原文の朗読:こちらで聴けます。
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