【Caitlin’s】私のこの奇妙で小さなプロジェクトについてちょっとばかり

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ケイトリンさんは、一年に一回自分のことについて書く。その一つは、【Caitlin’s】資本主義をハッキングする私の実験で、Caitlin’s Newsletter を読むにあたって、必読だと思う。今回も同じ主旨のことがやや柔らかい表現で書かれている。
この記事には読みやすいように小見出しをつけた。

[原文情報]
タイトル:
A Bit About This Strange Little Project Of Mine
著者:Caitlin Johnstone
配信日:Nov 27, 2024
著作権:
こちらをご覧ください。
原文の朗読:
こちらで聴けます。

「私」について

私は、自分が何者で、ここで何をしようとしているのかについて、基本的な説明を時には書いておきたい。完全に読者からの資金/寄付の提供で生きている作家として、パトロン(資金/寄付提供者)やパトロンになりそうな人たちが、この奇妙で小さなプロジェクトを自分は支援したいものかどうかを判断できるように、私が何者なのかを定期的に正確に説明することは重要だと思う。

まず始めにですが、ここでケイトリン・ジョンストンという名前で「私」が書いているものはすべて、実際には私とアメリカ人の夫ティム・フォーリーの2人の作品なのです。ティムは、私たちの記事の朗読を担当する男性の声としてご存知の方も多いでしょう。作品は私の構想であり、これらの作品の編集方針は私が担当していますが、ティムは私が発表するものすべてを共同執筆し、共同署名しています。あなたがここで読んでいる記事のほとんどは、戦争、哲学、人間性、そして世界を救う方法についての、彼と私がオタクになりながら交わした会話から生まれたものなのです。

書くことの開始

ティムと私は、スピリチュアルな悟りに関するオンライン・ディスカッション・グループで出会いました。彼は2016年に私と一緒になるためにここオーストラリアに引っ越してきました。その数ヵ月後、私たちは当時バーニー・サンダースの大統領選挙キャンペーンに焦点を当てた政治エッセイを書いていました。奇跡と災難と困惑がなんどもあった後、私たちはなんとか、クラウドファンディングによる執筆というこの仕事をフルタイムですることになりました。(注:つまり、Caitlin’s Newsletterのこと)。

私たちが本当に世界の理解を深め、学ぶ間もないうちに、突然多くのフォロワーを獲得するのは奇妙で恐ろしいことでした。私たち2人は長年、たいていは政治とは無縁でスピリチュアリティとヒーリングに専念してきたのに、突然、世界の問題について書きたいという強い衝動に駆られたのです。しかも、何千人もの観客が私たちを見ている中、私たちはまだ政治については全くの初心者でした。観客の前で何かをする人のほとんどは、舞台に上がる前に長い時間をかけて練習するものですが、私たちはその場その場で学びながら、自分たちのやり方を手探りで見つけなければなりませんでした。それは、しばしば恐ろしくもあり、恥ずかしいこともありました。でも、最終的にはコツをつかみ、今も学び続けています。

私たちの基本的な考え方

あなたがここで読むもの大前提は、極めて単純明快です。つまり、「私たちは、人類を破滅に追いやる専制的なディストピアの中に生きている。私たちを現状に縛り続けるプロパガンダによる洗脳やエゴイスティックな妄想から目を覚まさないといけない。そうすれば私たちは数の力を使って抑圧者を打倒し、健全な世界を創造ことができる」というものです。私たちは、あらゆる異なるアプローチを用いて、数え切れないほどの角度からこの問題に取り組んでいますが、これが基本的なメッセージであり、すべてを支える考え方なのです。

イデオロギー的には、私たちは政治スペクトルの左端にいます。私たちが初めて会ったとき、ティムは米国型のリバタリアンでしたが、私は女のしたたかさで彼を共産主義者(commie)に陥れました。私たちは歴史のこの時点において、人類すべては深く欺かれていると思っているので、特定の政治派閥に同調したり、徒党を組んだりしたくはありません。しかし、環境が保護され、人々の基本的なニーズが満たされる健全な世界は、必然的に資本主義の完全な解体を伴うことは明らかなようです。私たちは、競争ベースのシステム(competition-based systems)から、すべての生きとし生けるもののために協力し合う協調ベースのシステム(collaboration-based systems)へと移行しなければならないでしょう。

ビジネス・モデル

私たちのビジネス・モデルは、このプロジェクトで最も興味深くユニークなもののひとつです。私たちが出版するものはすべて無料で読むことができ、希望する人は誰でも、私たちが作成したものを無料で再出版や、複製や、再利用をすることができます。見返りを期待することなく、私たちの活動に賛同し、継続を支援してくださる方々からのご寄付が、私たちの収入のすべてです。私たちは、私たちが未来に出現してほしいと願うような世界のように、私たちの生活を形作ろうとしています。このミニチュアの共同で無条件の贈与経済(collaborative unconditional gift economy)は、そのための私たちの努力のひとつなのです。

なにか奇妙で、かつ奇跡的な理由により、この風変わりなモデルは実際に機能していて、私たちは自分たちが知っている最善の方法で可能な限り自分たちが役に立てることに人生を捧げることができるようになりました。スリリングな冒険であり、これを生業とすることは大きな特権であり、それを可能にしてくれるすべての人に言いようのないほど感謝しています。

私たちの願いはもちろん、いつの日か戦争や専制政治、虐待が終わり、健全な社会が築かれることで、この仕事が不要になることです。時代遅れの不要な存在となり、グローブをぶら下げて次のプロジェクトに移ることができれば、これほど幸せなことはありません。それが、私たちが目指している未来の一部なのです。

それまでは、私たちはここにいる。毎日執筆し、できるだけ休みを取らず、目を開き、機械の歯車に砂を投げ入れるために全力を尽くす。(*)
どんな形であれ、私たちと一緒に旅をしてくれて本当にありがとう。


注(*):原文は、throw sand in the gears of the machine。Cambridge Dictionary によると、to cause problems or prevent something from happening as it shouldの意。彼女のいう専制的なディストピアを妨害するということを言いたいのではないだろうか。

E N D

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