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今、アメリカのメディアは、トランプがイランとの戦争を始めるかどうかを巡って、毎日議論している。
就任一年で、トランプは局地的短期的な武力行使は厭わないが、戦争はしたがらないことは多くの人に指摘されていた通りだった。同時に、国家間紛争があれば、のこのこと調停に乗り出して成果を誇示する。彼は本気で自分はノーベル平和賞に値していると思っている節がある。
しかし、その一方で、今アメリカでは毎日聞く定番フレーズ「Rule-based order(規範に基づく秩序)」のこれまでの中途半端ながらも一応の成果である、少なくとも400年かけて成立してきた国際法秩序を木っ端微塵と言って良いほど破壊し続けている。
彼の行動原理の分析は腐るほど、そして毎日出て来るのだが、一つは異常の域に達していると思われる強烈な自己愛、もう一つは自己の利益を最大化する損得勘定ということは、ほとんどの論者の共通見解のようだ。
トランプの周りには、彼を褒めそやし、持ち上げ、おだてあげ、彼の過剰な自己愛をくすぐり、政策に影響を与えようとするものが集まり、かつ美味しい銭儲け話を吹き込こんで彼の損得勘定を刺激して、自分たちに旨味のある方向へトランプを動かそうとするものが集まる。
実際、トランプのイラン攻撃姿勢は揺れ続けている。ある日は、強硬な攻撃的姿勢を見せ、別の日は、物分かりの良い大人になったようなジェスチャーになる。
トランプの行動は一見すると、一貫して強い信念があるように見えるかもしれないが、実際は、日本語で言う八方美人的になり、いつも揺れ動き、極めて優柔不断である。但し、一旦何かを始めてしまうと、どんなに結果が悪くても、今度は極度の自己愛性の結果とも言える面子が障害になって、引っ込みがつかなくなり、まるで自分とは関係ないかのような態度を取るのが精一杯である。
この一貫性のなさに気づいたトランプ支持層は、実際にトランプから離れて行っている。最も典型的なのは、アメリカ・ファーストと言いながら、外国に干渉し、武力行使に莫大なお金を続けるのは、MAGA(Make America Great Again)にとって裏切り行為だという非難だ。MAGAのスター選手たちが反トランプの旗を振り始めた。マージョリー・テイラー・グリーンはその代表格だ。
まさかマージョリー・テイラー・グリーン(通称MTG)がまともに見える日が来るとは思っていなかったな。
こういう公式ルートを超えた庶民の声を日本からも発信しないと、日本人全員がキチ⚫️イと思われてしまう。 https://t.co/gnrFgC5d84— よしログ (@yoshilog) February 20, 2026
まるでトランプを排除すれば、それで話が終わるかのように信じ込んでいる人が世の中にはいるが、トランプの言動を毎日見ていれば、彼が四方八方からこずかれ、引っ張られ、かつ彼の無限の賞賛欲求が支離滅裂な対応を引き出してるさまは見えるはずだ。
最近のエプスタイン・ファイルに関連しても、同じだ。これによって、トランプが大悪党であったことが確定したと安堵する人々の発言を何度も見た。
エプスタイン・ファイルから出てくる数々の情報を俯瞰して見れば、一目瞭然なのだが、トランプが一連の情報が示唆する巨大なネットワークの中では、いかに小者であったか。世界を覆う巨悪のネットワークから見れば、トランプは所詮は外様であり、取るに足らない小さなガキ大将でしかなかったと言うことだ。
トランプとエプスタインが仲違いをした逸話も見たが、さもありなんだ。結局、エプスタインらにとっては、トランプなどどうでもいい小者だったのだ。
エプスタイン・ファイルから漏れ出てきた巨悪の全てをトランプという一人の人物に還元することにも、エプスタイン・ネットワークの力が働いているだろう。そうやってエプスタイン・ネットワークを矮小化し、再び闇に葬ろうとする力が働いていたとしても全然不思議ではない。「トランプが悪者」で話を終わらせたい勢力は大きいはずだ。
一応書いておくが、トランプが、ビル・クリントンや、ビル・ゲイツや、バラク・オバマと同様にエプスタインのネットワークの中でやった数々のペドフィリア的性的虐待・拷問に擁護の余地は全くない。最悪なのは、その悪のネットワークの利用者の誰かをスケープゴートにして、全貌を暴かず放置することだ。(余談になるが、日本の今回の衆議院選挙における数々の不正疑惑の葬り去り方はこれを踏襲するだろう。)
イラン攻撃の話に戻ると、トランプは結局、舞台の上の演者であり、ブロデューサー、演出家、観客、小道具・大道具屋さん、照明さんらの力の総合芸として成立している。その結果がアメリカによるイラン攻撃に至るのかどうかは、これを書いている時点ではまだ分からない。
この記事では、ケイトリンさんは、アメリカの野党である民主党に焦点を当てる。日本の読者は、彼女は、民主党を「与党の補完勢力」と言っていると読み替えれば、彼女の言いたいことはすんなり分かるだろう。それを隠す一番手っ取り早い方法が、「トランプが悪い」と叫ぶことだ。これをアメリカでは、TDS(Trump Derangement Syndrome)と呼ぶ。つまりトランプ憎しで知的判断力を失った「トランプ錯乱症候群」という意味だ。
彼女は、常に本当の敵を見失うなと警告する。この記事もその一つだ。
[原文情報]
タイトル:Democrats Aren’t Resisting Trump’s Iran War Because They Secretly Support It
著者:Caitlin Johnstone
配信日:FEB 20, 2026
著作権:こちらをご覧ください。
原文の朗読:こちらで 聴けます。

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