LIVE 76 ヴェルサイユの復讐

だいぶ遅れて申し訳ないです。やっとLIVE 76のお知らせです。

奇妙なタイトルですが、このライブでカバーする内容からキーワードを探していると、どうしても長くなり過ぎて、色々と迷った末、資料を読んでいるうちに重く残った印象をタイトルにしました。

今回の内容は、【本の旅】シリーズでケインズの『平和の経済的帰結 I』を書く準備をしている時に考えざるを得なかったことです。20世紀初めの頃のほんの数年の出来事が、現在に与えるインパクトについてです。上記の記事と焦点は違いますが、そのLIVE 版のようなものです。

下の三つが「ほんの数年の出来事」の一部です。

🟦レーニンが、『平和に関する布告』を発表したのが、1917年11月8日

🟦ウィルソン米大統領が、『十四か条の平和原則』を発表したのが、1918年1月8日

🟦ケインズが、『平和の経済的帰結』を出版したのが、1919年12月12日

この3人は、思想的基盤も政治的立場もまったく異なりますが、上の三つに現れる彼らの平和を達成するための思索には非常に多くの共通点があります。

ところが、再一次世界大戦を終結させるために、1919年6月28日に調印されたヴェルサイユ条約は、彼ら3人の理想も、具体的な提案も無駄にしたどころか、ナチズムを発生させる種を落とし、1回目よりもっと酷い2回目の世界大戦を導くことになりました。

しかも、その直前には、今に至るまで解決不能な問題の種がイギリスによって蒔かれていました。それがいわゆる三枚舌外交と呼ばれる、相互に矛盾し絶対達成不可能な、下の三つの約束です。これがもう一つの「ほんの数年の出来事」のかたまりです。

🟥フサイン=マクマホン書簡(1915年7月14日から1916年3月10日)

🟥サイクス=ピコ協定(1916年5月16日)

🟥バルフォア宣言(1917年11月2日)

歴史をふりかえって仮定の話をするのは虚しいことですが、ヴェルサイユ条約の失敗がなければ、ナチズムも生まれず、第二世界大戦も起こらず、三枚舌もちょん切られ、ガザのホロコーストも起きなかった、というオプションを歴史は持ったかもしれない。なぜ、我々は平和というオプションをつかみ損ねたのかを今考えることは、もし同じことを繰り返したくないなら、将来にとって必要なことでしょう。

参加要領

日時:2025年6月8日。午後1時〜3時
場所:Zoom
参加費:LIVEメンバーは無料。一般は、1100円。
申込方法:下のフォームに記入する。(注:LIVEメンバーも記入が必要です。クーポンコードを忘れないように!)

★LIVE メンバーシップの詳細は下のボタンから。

  • Copied the URL !
  • Copied the URL !

Comments

To comment

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.