中国高速鉄道に乗ってみた

Aug 13, 2025

また中国話。今や中国中を網の目のように覆う高速鉄道だけど、この型は日本の東海道新幹線とそっくり。車体にでっかい字で飲料って見えるんだけど広告ww?

中も二等車は、2席・3席タイプで東海道新幹線と同じ。でも座席と座席の間が広くて、レッグスペースがゆったりあって楽ちん。

各車両の端っこにスーツケースやベビーカーが置けるでかい荷物置き場があって紛争回避に貢献してる。なんのことか分からない人は、東海道新幹線の大型荷物置き場という名の最後部座席裏のバカバカしいスペース参照のこと。

日本の新幹線にも古い型には飲料水と紙ぺらのコップがあったけど、中国の高速列車には冷水と給湯口があった。だから、「常識だろ」というふてぶてしい態度でカップ麺を持ち込む乗客が多かった。

一席空けた隣のヒップホップ系の綺麗なお姉さんはデカいカップ麺をガッツリ食ってた。7時間半はさすがにお腹空くだろうと思って、僕も中国ふう小さな豚まん2つとドーナツ2つを駅で買って乗り込んだが食べる前に着いてしまった。

中国の高速鉄道の最高時速は350km/hらしい。僕が乗った昆明から桂林までの路線の最高営業速度は300km/hだそうだ。 でも、昆明・桂林間の870キロに7時間半かかる。計算が合わないのは、やたら停車駅が多いからだ。揺れは少ないし静かでとても快適で爆睡したから感覚的には30分くらいで着いたwww(だから何も食べれなかった)。

高速鉄道の駅は空港と同じと思えばいい。まず駅構内に入る時に空港と同じ身体チェックと荷物のレントゲン検査があった。

その後、外国人はパスポート・チェック、中国人はIDチェックをするゲートを通る。香港と台湾から来た人には特別な計らいがあるようだが詳しくは見てない。

係員みたいな人がいるのは、パスポート・チェックをするゲートだけだった。中国人用ゲートはIDカードをしゃしゃっとリーダーにかざすだけで自動でみんなすいすい通っていた。

一方外国人用ゲートでは、係員がディスプレイに写ってる僕の写真(入国した時に撮られたやつ)とパスポートの写真と実物の僕を見比べてる。 ほんの10秒くらいの間なのに、後ろのおばちゃんがやいやいうるさい。

前の人(つまり僕)の通過がまだ終わってないんだから、係員の仕事の邪魔するなよと思ってちょっとイラっとした。

おばちゃんは自分のパスポートをリーダーに押し付けて、なんやかや係員に話し続けてる。そのおばちゃんがぎゅーぎゅー背中を押してくるので、僕の方が係員より後ろに来てしまった。

「そんな態度だから、夷狄だと見なされるんだよ。こっちは東端の夷狄だぞ。ちょっと待っとけ」と言いたかったが、係員のお姉さんはこの世に何も起こってないかのように優雅に僕にパスポートを渡し、うるさいおばちゃんに一瞥もせずパスポートを受け取り、静かに仕事を続けていた。

「ほら見ろ、文明人は違うだろ」と夷狄仲間のおばちゃんに言ってやりたかった。しかし、あのおばちゃんは何語を喋っていたのだろう?

そして、この後は自分の列車のゲートの前で待つだけ。ゲートは発車時刻の15分前になるまで閉まってる。アメリカのアムトラックと同じ方式だ。あとはゲートが開いたらホームに入って列車に乗るだけ。

ここまで読んでしまったら、あれ?と思わないですか?そう切符がないんです。紙の切符がないというのではなく、eTicketもQRコードも何にもない。

チケットを買う時にパスポートかIDカード番号を入力するのだから、それ見れば誰が何のチケット買ったか分かってるわけで確かにチケットを作る意味がない。飛行機のeTicketとかQRコードのボーディングパスとかもDX顔してるだけで無駄じゃね?

それで今回の鉄道旅をちょっと振り返ってみたんだけど、バンコクからラオス国境までの長距離夜行列車はQRコードの切符がメールで送られてきた。

ラオスから昆明までの高速鉄道はQRコードの切符がWhatsApp で送られて来た。

そして、中国高速鉄道は切符がなくなった。

少なくとも「紙無し」はデフォになってる。この先、「切符無し」がアジアでデフォになるのかどうかはまだ分からないけど、中国は先走ってるなと思った。

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