きっかけはフローレンス – 地名の英語読み

まず、きっかけはこのツイート。

何十年も前の学生の頃、フィレンツェに2週間滞在したことがあったのだけど、この驚愕の違いを知ったのは、その頃だったと思う。

それから今にいたるまでどっぷり英語生活になったので、地名の英語読みがむしろ当たり前になって、逆に現地に行って戸惑うことがある。

あ、日本語みたい!と思って。

そうなんです。日本語となった外国の地名は、現地語を元にしているのが普通で、それは英語読みよりも清く正しい姿だと思います。

わざわざ英語読みを覚える必要があるのか?

英語を使う可能性が1ミリもなければ、そんな必要はないでしょう。ただ、世界共通語として進軍を続ける英語に抵抗するエネルギーと覚えるエネルギーを比較したら、後者の方がはるかに効果的なエネルギーの使い方だと思います。

というか、これくらいは頭の隅に残しておいても腐らないでしょう。以下はいくつかのツイートに書いたもののまとめです。リプをもらって追加したのもあります。

カタカナで音を表すのは限界があるので、正確な発音を知りたい方はカッコ内の英語表記をコピーしてグーグルさんに発声してもらってください。

発音に関しては、このサイト(↓)で調べるのも面白いです。単語を入力すると、いろんな普通の人の発音が聞けます。これを聞いて、カタカナをちょっと書き換えましたが、正確にカタカナに移すのは無理なので、そんな感じと思ってください。

下のリンクはスーダンの首都ハルツーム(Khartoum) を入れた例です。

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オランダ → ネザラーンド(The Netherlands)、もしくはホーランド(Holland)(ダッチ(Dutch)は形容詞か人)
ギリシャ → グリース(Greece)
ウクライナ → ユークレイン(Ukraine)
パレスチナ → パレスタイン(Palestine)
イスラエル → イズリエル(Israel)
シリア → スィリア(Syria)
グルジア → ジョージア(Georgia)
ウィーン → ヴィエナ(Vienna)
ベネチア → ヴェニス(Venice)
ナポリ → ネイポルス(Naples)
フィレンツェ → フローレンス(Florence)
プラハ → プラーグ(Prague)
ミュンヘン → ミュニック(Munich)
ケルン → コローン(Cologne)
チューリッヒ → ズーリック(Zurich)
ジュネーヴ → ジェニーヴァ(Geneva)
アテネ → アセンツ(Athens)
ペキン → ベイジン(Beijing)
ミラノ → ミラン(Milan)
トリノ → トゥリン(Turin)
ワルシャワ → ウォールソー(Warsaw)
ローマ → ローム(Rome)
モスクワ → モスコウ(Moscow)
ベオグラード → ベルグレイド(Belgrade)
パリ → パリス(Paris)
ハーグ → ザヘイグ(The Hague)
セビリア → セビール(Seville)
サンクトペテルブルグ → セントピーターズバーグ(Saint Petersburg)
シチリア → シシリー(Sicily)
エルサレム → ジェルーサラム(Jerusalem)
シベリア → サイビァリア(Siberia)
テヘラン → テイラン(Tehran)
ドナウ川 → ダニューブ川(Danube)
バイエルン → バヴェァリア(Bavaria)
ハンブルク → ハァンバーグ(Hamburg)
ブリュッセル → ブラッサル(Brussels)
ベルリン → バーリン(Berlin)
ベルン → バーン(Bern、Berne)
マルセイユ → マーセイ(Marseilles)
ベルサイユ → ヴェルサイ(Versailles)
リヨン → ライアン(Lyon)
キプロス → サイプラス(Cyprus)
チェコ → チェック(Czech)
ヨルダン → ジョーダン(Jordan)
スイス → スイッツァーランド(Switzerland)
トルコ → ターキー(Turkey)
ベルギー → ベルジア(ム)(Belgium)
カトマンズ → カトマンドゥ(Kathmandu)
テルアビブ → テラビー(ブ)(Tel Aviv)
トーキョー → トキオ(Tokyo)
ロサンゼルス → ロースァンジェリス(Los Angeles)
リベリア → ライベリア(Liberia)
ハルツーム → カートゥーム(Khartoum)
インド → インディア(India)
ドイツ → ジャーマニー(Germany)

逆の例
メヒコ → メキシコ(Mexico)これは、原語読みのメヒコが日本語に入らず、英語読みのメキシコが日本語になってしまったという逆の例ですね。

これからも気がついたら付け足していきます。

エクソニムとエンドニム

グルジアは日本でも正式にジョージアと呼ぶことになったと指摘してくれるリプがいくつかあったのだけど、その中に面白い記事を紹介してくれるものがあった(何故か、それがなくなった)。

その記事を読んで、エクソニムという言葉を初めて見た。

現地語ではない言語で呼ばれる国の呼称を「エクソニム(exonym)」という。

グルジアという呼称はそもそもエクソニムだったそうで、現地の人は自分の国をサカルトベロと読んでいるそうだ。だから、ジョージアに変えたところで、エクソニムには違いない。グルジアがロシア語由来だから嫌なわけで、エクソニムだから嫌だったわけではないらしい。

少し調べてみると、

現地に住んでいる人々の言葉で場所の名前を示したのが「エンドニム(endonym)

ということが分かった。

サカルトベロはエンドニムで、グルジア/ジョージアはエクソニムということになる。

これも面白いので記録しておこう。

エンドニム → エクソニム
サカルトベロ → グルジア/ジョージア
ニホン/ニッポン → ジャパン
ノルゲ → ノルウェー
スオミ → フィンランド
バハーラット → インディア

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